相続税の節税対策
相続税は、課税対象金額に相続税率を掛けることで算出されます。そして、課税対象となるのは、相続による財産取得額から基礎控除・特別控除を差し引いた金額です。以上のことをまとめると、以下のような式になります。
相続税の納付額=(相続財産総額-控除額)×相続税率
つまり、相続税を節約するためには、①相続財産総額を低くする、②控除額を高くするという2種類の方法があるということです。これによって、課税対象額をできる限り減少させることが重要になります。
■相続財産総額を低くする
相続財産総額を抑えるには、主に、生前贈与や不動産を活用する方法があります。
〇生前贈与
生前贈与とは、相続に備えて少しずつ財産を移転しておくことをいいます。こうすることで、死亡した時点で被相続人が有する財産を減少させることができます。
とはいっても、贈与による財産の移転にも贈与税という税金が課されます。そこでポイントとなるのが、相続人一人当たり年間110万円以内に抑えて贈与するということです。贈与税には、年間110万円という非課税枠があるため、節税対策として生前贈与を行う場合、この限度内で贈与するのが一般的になっています。
なお、被相続人から20歳以下の法定相続人への贈与では贈与税の優遇がされているため、年間110万円を超えても節税効果が見込める場合があります。
〇不動産
不動産を利用して相続税対策を行うには、不動産の評価額を減少させるという方法が有効です。具体的には、更地の状態の土地に建物を建てたり、建物を他人に賃貸したりすることで、評価額を下げることができます。
三村会計事務所では、豊島区、文京区、北区を中心に、税務や会計関係の相談を行っています。
会計事務はもちろんのこと、相続関係の相談についても承りますので、お困りの際は、当事務所までご相談ください。
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